退職月の賞与の社会保険料と賞与支払届

サイトへお越しいただきありがとうございます。

秋葉原の社会保険労務士 鈴木翔太郎と申します。

健康保険や厚生年金に加入する社員に賞与を支給するときは、保険料を控除します。

また、賞与支払届を年金機構(健康保険組合)へ提出します。

賞与を受け取る月に退職するという場合も同様になるのでしょうか。

退職月の賞与の社会保険料と賞与支払届

退職月の賞与から控除する社会保険料の扱いは、社員の退職日によって扱いが代わってきます。

月途中退職か月末退職の2パターンに分けてご紹介いたします。

※ この記事での社会保険料は健康保険・介護保険・厚生年金保険料の総称とさせていただきます。

月途中退職の場合

まずは月の途中で退職する社員に支給する賞与の扱いです。

結論から申し上げますと、社会保険料の控除は不要で、賞与支払届の提出は必要となります。

なお、雇用保険料の控除は必要です。(通常の料率で控除します)

社会保険料は資格喪失月の前月までが徴収の対象となります。

そのため、例えば10月20日に退職する社員は、9月支給の賞与までが保険料対象になり、10月は対象外になります。

保険料を控除した賞与を支給した後、当月途中で退職が決まった場合は返金する必要があるので要注意です。

保険料は控除しないのに、なぜ賞与支払届が必要なのでしょうか。

賞与の健康保険料は、年間累計による上限があります。

その累計額に使用するため提出が必要になります。

月末退職の場合

月末退職の場合は、月途中退職の場合と違い特別な対応は必要ありません。

通常通り社会保険料・雇用保険料を控除して賞与支払届を提出します。

社会保険料は資格喪失の前月までが対象とご紹介いたしました。

例えば10月31日退職の場合は、資格喪失日は11月1日になります。

そのため、前月の10月支給の賞与は保険料の対象となります。

控除忘れの内容にご注意ください。

退職日後に、賞与を支給した場合

先ほどの例は、退職月の賞与だけどあくまでも在籍中に支払った場合のご紹介でした。

例えば、10月13日に退職した社員に対して10月20日に賞与を支給した場合はどうなるでしょうか。

退職日後に支給する賞与からは社会保険料は控除せず、賞与支払届も提出しません。ただし、雇用保険料は控除します。

退職日後、ということはその会社の被保険者ではありません。

そのため、先ほど紹介した累計額とも関係がない形となります。

各パターンごとにご参考いただければと思います。

まとめ ~社会保険のお手続きは、社労士へ~

いかがでしたでしょうか。

退職月支給の賞与に関わる社会保険料(厚生年金・健康保険・介護保険)・賞与支払届についてご紹介いたしました。

退職月支給の賞与と社会保険料・賞与支払届
  • 月途中退職の場合、社会保険料の控除は不要ですが、賞与支払届の提出は必要です。
  • 月末退職の場合、通常通り社会保険料を控除して賞与支払届を提出します。
  • 退職日後に支給する賞与からは、社会保険料は控除せず、賞与支払届も提出します。
雇用保険料は、どのパターンでも控除をします。

賞与を支給する際は、ぜひご参考ください。

賞与支払届の作成その他、社会保険の手続きは社会保険労務士へご相談ください。

各種お手続きを代行いたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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