【標準賞与額】賞与の社会保険料の扱い

サイトへお越しいただきありがとうございます。

秋葉原の社会保険労務士 鈴木翔太郎と申します。

賞与を支給する際、各種保険加入者は保険料を控除します。

賞与の保険料は、毎月の給与とは違う点があります。

今回は、賞与の社会保険料の扱いについてご紹介いたします。

賞与の社会保険料の扱い

賞与の社会保険料の扱い

各種保険に加入している社員へ賞与を支給するとき、保険料を徴収します。

全てに加入している場合、賞与から徴収される保険料は以下の通りです。

  • 厚生年金保険料
  • 健康保険料
  • 介護保険料
  • 雇用保険料

毎月の給与からも控除されているものと同様となります。

ところが、上記の保険料のうち、厚生年金、健康保険、介護保険料は計算の方法が異なります。

どのような違いがあるのでしょうか。

厚生年金、健康保険、介護保険は標準賞与額を使用

毎月の給与から控除される厚生年金、健康保険、介護保険料は標準報酬月額という金額を使って計算をしています。

一方で、賞与の保険料は標準報酬月額ではなく、標準賞与額という金額を使って計算をします。

そのため、毎月の給与とは直接関係がない保険料となります。

標準賞与額の原則的な決まり方は、賞与の金額の1,000円未満を切り捨てた金額です。

例えば、359,600円の賞与が支給された場合、標準賞与額は359,000円となります。

この標準賞与額359,000円へ、厚生年金、健康保険、介護保険料率をかけて保険料を算出します。

保険料率は、毎月の保険料と同様です。

健康保険、介護保険料は毎年見直しがされますのでご注意ください。

標準賞与額の上限

標準賞与額は、賞与の金額の1,000円未満を切り捨てた金額が基本とご紹介いたしましたが、上限額が設定されており、上限を超える金額にはなりません。

標準賞与額の上限は、厚生年金と健康保険・介護保険で違う設定がされています。(健康保険と介護保険は同じ)

まず、厚生年金は支給1回につき、150万円が上限となります。

例えば、支給された賞与が180万円だとすると厚生年金は150万円に対して保険料率を掛けます。

ただし、同じ月に2回以上賞与が支給されたときは合算されることになります。

続いて、健康保険と介護保険は、年間の累計で573万円が上限となります。

ここでいう1年は、毎年4月1日から翌年3月31日となります。

厚生年金と違い、年間での判断となりますのでご注意ください。

雇用保険は通常通り

ここまで、厚生年金、健康保険、介護保険の賞与保険料の特徴をご紹介いたしました。

雇用保険料については、毎月の保険料と同様に計算をすることになります。

上限も設定されていませんので、支給額へ保険料率を掛けて金額を算出します。

なお、雇用保険料率は業種により違いがあります。

一般の業種では、令和6年度の労働者負担分は6/1,000となっています。

年度ごとに見直しがされますので、厚労省のサイト等でご確認ください。

まとめ ~社会保険のお手続きは社労士へ~

まとめ ~社会保険のお手続きは社労士へ~

いかがでしたでしょうか。

賞与の社会保険料の扱いについてご紹介いたしました。

賞与の社会保険料の扱いに
  • 厚生年金、健康保険、介護保険の賞与保険料は、毎月の給与と違い、標準賞与額を使用します。
  • 標準賞与額は、上限があります。
  • 雇用保険は通常通り計算し、徴収します。

賞与を支給の際は、ぜひご参考ください。

その他、社会保険のお手続きや保険料の計算は社会保険労務士へお任せください。

労務管理のサポートをさせていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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